ネクラ少女は黒魔法で恋をする(熊谷雅人著)
ジャンル:その他小説
あー、うん、よい。
それが書評か、と言う感じですが、まあ、なんだ、微笑ましい。
成長なる観念に囚われすぎていると言えなくもないが、言わなくてもよろしかろう。なんというか、作品の格的に。まあ、女の子が楽しく笑っていてくれればそれで俺は満足です。
MF文庫J 2005年1月発行
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あけおめこ
とよろ
戦う司書と恋する爆弾(山形石雄著)
ジャンル:ファンタジー
悪くない。
引き締まった文体、あっさり味のバイオレンスと、古橋秀之を少し思わせる筆致で地味な世界をきっちり見せている。登場人物の能力の扱いもひねりが利いていて上手い。
ベタついた展開が少しうーん、という感じではあるし、その事が作品から決定的にリリカルなものを削ぎ落としているのが痛い。
とは言え、人に勧めて恨まれない出来ではあるんじゃないでしょうか。
フツーの良作。
スーパーダッシュ文庫 2005年9月発行
滅びのマヤウェル その仮面を外して(岡崎裕信著)
ジャンル:ファンタジー
これはよい百合小説ですね。
それ以上言うべき事もないが、あとがきがフツーにムカつく。
スーパーダッシュ文庫 2005年9月発行
ボクのセカイをまもるヒト(谷川流著)
ジャンル:SF
なんかこう、これやってこうなるのか、という。
これ『終わクロ』だよね、ていうか。設定。
それ自体は別にこう、メタやろうってんじゃないくて、単にまともなライトノベルがやりたくなったんだろうと思うんだけど、その中でも谷川流らしさを追求した結果としてこの煮え切らん文体つうか語りになる、というのがなんだ、自家中毒。
安易に見えてひねているのが谷川作品の魅力だと思うのだけれど、ひねて見えるがその実安易、というこいつは一体どうしたもんかな。『電撃! イージス5』も実はそこまでは好きではありません。どのみち、アクションがタルい。なんつうかそれはまあ、やや致命的。
電撃文庫 2005年11月発行