一次会

 特にどう、という印象はなかった。kagamiさんが児ポとロリについて東さんとお話していたのをぼーっと聞いていたくらいかしら?
 あ、東さん堺さんと『マヴラブ』の話した。
 純香の後ろ頭の幸せの話をしたけれども、どうにもどちらにも通じなかった上に、「これが第二世代と第三世代の違いか」とか言われてしまう。無論、俺と東さんの間には無数の差異があり、そしてその差異にはそれぞれに異なった原因があるのだからして、その一つを取り出して世代間格差だけを見出す態度は独善的ではあるわけだが、まあ酒飲み話ならね。
 ギャルゲー/エロゲーの、井出安軌が立ち絵と背景に分解してみせた、コンシューマならばテレビ、PCならばディスプレイのゲーム画面は、基本的には主人公=プレイヤー視点キャラの視界を反映している。SLGとかだと神視点も入ってくるし、『NOëL』シリーズのようにプレイヤー視点を直接反映させるようなラディカルな試みもある。
 ところで、主人公がそのように見ている時、女の子は何をどう見ているのだろうか。これが『NOëL』シリーズ最大の欠点で、プレイヤーに漠然と好意的に接してくれる女の子達は、しかしその実俺がパンツ一丁である事を知りえないのである。
 問題は、女の子の視界だ。『絶滅キング』はこの問題に部分的には答えた作品で、主人公のファッションにより、女の子の反応が変わる。このシステムの発展形として『ときメモGS』は語られうるわけだが、それはまた今度。
 そして本題の純香の後ろ頭だが、後ろ頭をこちらに見せている、と言う事は純香は主人公以外をもその中に収めうる独自の視界を持っているという事に他ならない。ゲーム画面は、主人公の視界であると同時に主人公と純香が共有する視界でもある。
 だから、立ち絵と背景の間に、純香に見られている層がなければならない。AGESとはそれを挿入するための装置であり、無段階性は実は些事に過ぎない。すなわちこれは動画の粗悪なパロディではなく、女の子の実在性に奉仕するすぐれてギャルゲー/エロゲー的な装置なのである。

三次会

 二次会で帰るつもりだったんだけれど、東さんに呼び出されて結局出撃。
 加野瀬さんと高校の話とか。この人も高校同じだったんです。狭いよ世間。さみしいよフォーマルハウト。
 ICUの若者(お名前出していいのかどうかわかりません)相手にS-nery佐藤友哉について熱弁を奮う俺。
 この話に聞く耳を持ってもらえたのは殆どはじめてなのでとても嬉しい。
 S-nery関係の物件、うちにあるのならお貸しするなりなんなりなんとかできますがどうします?
 最後はその若者が『水没』以降はダメだ、と言い出すのでじゃあお前が『エナメル』の続編を書け、だのお前が佐藤友哉だ! だのと弄られまくる始末。
 あ、あとね大塚英志の「群像」の舞城論。あれ俺のパクリじゃねえの?

四次会

 エヴァって萌えてなかったんだよなあ、あんまし。
 敢えて言えば誰なんだろうなあ、とか考えながら、ゴツいメンツのそんな話を聞き流す。
 あ、委員長嫌いじゃなかった。洞木ヒカリね。七転ふみつきはもっと好き。

帰り道

 東さんに古橋秀之は如何に、と聞いてみる。面白いけれど後に続く人がいないので高くは評価できない*1(大意)との事。ファンとしては無論もっと高く評価してくれてもいいのにー、と思わないでもないけれど、社会評論にやや重点を置く評論家の評価としては実に正しいので、納得。
 それから、「メタリアル・フィクションの誕生」のこれからの予定を聞いてしまう。めちゃくちゃ面白そう。でも・・・・・・俺、ひょっとして『十角館』のすごいネタバレされなかった?
 その後電車の中でアリムラユウと女性二人相手にスベスベマンジュウガニとかアルシノイテリウムとかの話。徹夜明けの早朝で脳みそのどっかが壊れてたらしく、立て板に水と言葉が出てくる。なんだかな。
 帰ってばたんきゅー。『ガドガード』すら見逃すほどに寝る。

*1:東さんのその後のコメントによれば、むしろ「評価したいのだがいまの状況だと難しい」とのこと。