2006-01-01から1年間の記事一覧

サラン 哀しみを越えて(荒山徹著)

ジャンル:その他小説 表題作がひどいひどいとは聞いていたけれど、本当にひどかった。 そこまでがひどくない、て言うんじゃないんですが。朝鮮侵略前後の日朝を舞台に、故郷喪失者の哀しみと意地と愛を描く、なんて綺麗な形容だって嘘ではないけれど、その…

ボクのセカイをまもるヒト2(谷川流著)

ジャンル:SF フィクションの少年少女に対する過大にもほどがある思い入れによってのみ駆動される、という意味で、選れて萌え系。元長柾木作品がそうであるくらいには。 手の内をやたらに晒してしまいたがるのは、フィクションの少年少女が自分の手の内に…

とらドラ! 2(竹宮ゆゆこ著)

ジャンル:その他小説 一巻がいくらなんでも神がかっていたので、比べりゃ見劣りします。比べりゃね。 多分、引きが上手すぎるんですね、この人。一体何が起こってしまうのか、どんな凄まじいものがこの先待っているのかと期待させすぎてしまう。冷静に考え…

柳生雨月抄(荒山徹著)

ジャンル:ファンタジー やりすぎ。ひどい。いい加減にしなさい。アホかアンタは。 全部(褒め言葉)がつく、と言いたいところだがつけてもつかなくてもどっちでもいい。 あまりにもオタです。巨大蛾とかヅカ剣士とかはさておき、征東行中書省がいくらなんで…

メイド刑事(早見裕司著)

ジャンル:ミステリ メイド萌えには三つの潮流があります。 一つは、メイド服のビジュアルに偏した萌え方。あんまり往時の欧州のメードはいかに、みたいな事を考える事なくその外見に熱を上げる。見た目可愛けりゃいいのでミニスカ胸開きみたいな方向にもあ…

吉永さん家のガーゴイル 2(田口仙年堂著)

ジャンル:ファンタジー んー。面白は面白い。のだが。 性格の方も臆病だが、やるときにはやる、立派な高校生男子だ。 無口だが明るい、ある意味で吉永家最強のママ。 なんかこういうのすっごく気になる。珍しい事を言いますが、こういう表現があるとモノガ…

侵略する少女と嘘の庭(清水マリコ著)

ジャンル:その他小説 相変わらずと言えば相変わらず。 女子中学生の女子中学生っぷりがなんだ、なんか、こういうもんだよな。 その一方で男の子が綺麗過ぎる、というか、男の子のときめきの形式のアレっぷりがあんまり活写されてないかなあ、とも思う。「多…

お留守バンシー(小河正岳著)

ジャンル:ファンタジー 古橋チルドレンmeets深沢美潮、みたいな。 『機神胎動』の時代を背景に、ぷにぷに『ブラッドジャケット』、とでも言うか。 ブラド卿は間違ってもどっかのロンさんみたいに「あんたくらい熱心な奴になら殺されてやりたい」なんて口走…

ネクラ少女は黒魔法で恋をする(熊谷雅人著)

ジャンル:その他小説 あー、うん、よい。 それが書評か、と言う感じですが、まあ、なんだ、微笑ましい。 成長なる観念に囚われすぎていると言えなくもないが、言わなくてもよろしかろう。なんというか、作品の格的に。まあ、女の子が楽しく笑っていてくれれ…

あけおめこ とよろ

戦う司書と恋する爆弾(山形石雄著)

ジャンル:ファンタジー 悪くない。 引き締まった文体、あっさり味のバイオレンスと、古橋秀之を少し思わせる筆致で地味な世界をきっちり見せている。登場人物の能力の扱いもひねりが利いていて上手い。 ベタついた展開が少しうーん、という感じではあるし、…

滅びのマヤウェル その仮面を外して(岡崎裕信著)

ジャンル:ファンタジー これはよい百合小説ですね。 それ以上言うべき事もないが、あとがきがフツーにムカつく。 スーパーダッシュ文庫 2005年9月発行