ΑΩ(小林泰三著)

ジャンル:SF  
 例の機関銃作品(爆)。
 手の汚いふとっちょ(爆)のようなイデオロギー的義憤は全く感じなかったけれど、『かめくん』の完璧な出来と引き比べたらまあ敵わない水準の作品ではあると思う。前半のインパクトに比してそれを受ける後半の展開が弱いのはとり・みきが恐るべき炯眼(爆)で看破している通り。それと、登場する怪獣がいずれも成田亨のシンプルで美しい怪獣からほど遠いのもマイナス要因、て、あ、これは巽孝之がその鋭い感性(爆)で見抜いたオリジナリティの欠如と通底するのですね。
勉強になりました(爆)。

角川書店 2001年5月発行